仕入れが９割

古本屋をやっていて思ったのだけど
古物業ってのは仕入仕事が全体の９割を占めているんだと思う。

以前、別業者の方と話してて口に出たんですが
「古本って安いから、結局はほとんど売れるんですよ」
と言ったら、とても驚いていた。

そりゃそうだ。
俺も洋服だの雑貨だの売ったけど
これほど綺麗に売れる商材ってのはほとんど無い。

売るのがとても簡単だ。
なんてったって安いんだから。
営業も楽チンだ。
うちの商品は綺麗で安いと言ったらだいたい売れる。

その理由は、宣伝を出版社、新刊書店が勝手にやってくれているからなのだと思う。
だから古本屋は、ただここに本があるという宣伝だけすればいい。
こんな楽な販売は無いと思ってる。
出版社、新刊書店には大変に申し訳ないが、その恩恵に乗っからせてもらっているのが古本屋だと思う。

逆に仕入れがともかく難しい。
どこに注文したって、何セットと届くわけでもない。
宣伝チラシを撒いて、あとはひたすら待つだけだ。
まぁ私はやや変則的な仕入れをしているので、待つだけじゃなく
いろんな業種の事務所を回ったり営業で飛び回っているが。

それでも○○日までに、何箱の商品を用意・・・といかないところに
この仕事の難しさがあると思う。

店舗を構えれば、買取はかなり楽になるはずだけど
たぶんネットで販売してる業者の多くには
なんらかの事情で店舗を構えられない理由がある。

私の場合は、強烈な障害があり
時に意識を失うほどの激痛が走る事もある。
仮にも店舗を構えるなら、そこに必ず店員をおかなくてはならず
一時期はバイトを置いて・・・という計画を立てていたのだけど

（略　一度書いたけど、面倒な話なので）
なんか馬鹿馬鹿しくなって、なし崩し的に頓挫した（苦笑）

今でも店舗を構えたら面白いだろうなぁという気持ちはあるが
自分で店に立つことは全く考えていない。

仕入れの仕方は、それぞれだ。
どこで仕入れようが、それは自由だけど
安く仕入れなきゃ、お客様に安くで提供は出来ない。
だから俺は、せどりにはあまり肯定的ではないし、仲介業者を通すのも好きじゃない。
「高い本だけ売りましょう」
という言葉をかけてもらった事もあるが、俺はそれはするつもりがない。
たしかに良書で高い本だって大事だけど
俺は駄本が好きだ（苦笑）
100円ぐらいの本ってのは、そりゃ読み捨てられる本だけど
そういう本だってお客様は求めているわけで
俺も西村京太郎とかが結構好きで一時期よく読んでいた。
それで鉄道オタクとは言わないまでも、鉄道旅行に憧れたりしたものです。

だからうちは安い本も、高い本も、ちゃんとした価格で扱うし
安い本を買う、金がない学生だって仕方ないとは思ってる。
俺だって苦学生時代は、金がなくて毎日死にそうだったんだから。
ベンツに乗って、「高い、マケろ」って言う奴は死ねばいいけど
実際にはそこまで沢山はいないと思う。まぁそういう輩はそもそも本なんか買わないよ。

ここは俺のブログだ。

俺の意見しか通さないし、俺の意見を聞きたい人が見に来てる。
逆に言えば、とても偏ったブログだ。何度もそう主張してる。
それでいいと思ってる。

組合のお偉いさんが、何を考えてるのかは俺は知らん。
組合の考えは、組合で相談、組合で決めて、組合で発表すればいい。

ただ俺は、古本屋がどんどん廃業してるのが心配なだけだ。
仲間がいて、情報交換出来てるのに、廃業するってのはよほどの事だと思う。

あれだなぁ・・・・俺も身内（仲間内）で勉強会でもしようかなぁ。
俺自身はいらんのだけど、ちょっと心配な同業者多いし・・・。
でも今まで色んな業種で勉強会やってきたけども
俺だけが情報教えるのってすごくつまらんから、せめて一人一個はネタなにか持ってきてほしいんだよねぇ。

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