古本屋の仕入れマニュアル

古本屋には大きく

・個人
・法人
・同業者

の3つから買い取りで仕入れをする。

◆個人からの買取
・店頭買取
・出張買取
・通販買取
・廃棄回収

・店頭買取
もっとも買取量が多く、気軽に持ち込んでもらえる。
メリットは少ない宣伝で買取が出来る事、少量でも移動の手間がなく損しないこと
デメリットとして、初期費用が非常にかかる。
店舗を構える必要があり数百万は用意しないと厳しい。
また、常時店員を置く必要があり、休日を取りづらくなる。
ほかの買取と比べて、最も高額な買取額が必要になる。
安く買い取ると、交通費などを考慮して持ち込み買取がなくなる可能性が高い。

・出張買取
メリットとして少ない宣伝コストで依頼が来る。
ほかの買取と比較して最も安く抑えられる。
デメリットとして、常時依頼を待つ体制(転送電話でも可)が必要。
輸送用車両(1BOX系)が必須。

・通販買取
メリットとして依頼を待つ体制が必要ない。鑑定の時間も自分で決めれる。
広範囲の宣伝が可能、初期費用が宣伝コストのみ。
買取金額は出張買取と店頭買取の中間程度。
デメリットとして、ライバルが非常に多い事。
法的にグレーゾーン(本人確認の点など)

・廃棄回収
廃棄本を回収する、もしくは廃棄本を特定のボックスに入れてもらう。
メリットとして買取金額がかからない、本人確認の必要が無い。
デメリットとして、特殊なため宣伝が難しい
自治体の廃棄を回収する事は法的にグレーもしくは禁止(少なくとも八王子は禁止)


◆法人
古本の買取というと個人とのやり取りというイメージが強いが
本があるところには必ず需要がある。

図書
・大学、研究機関
・病院
・警察
・鉄道

図書館の本(シールやラベル付)なんて売れるのか?という疑問がある方もいるだろうが
断言できます。
売れる。
しかも高額な本が結構混じっている。
最近の図書館は、流行の本ばかり集める傾向にあり
昔の貴重な資料をどんどん捨てているという
古本屋から見ればちょっと異常な状態でもあるのだけど
捨てるぐらいならくれという態度でどんどん営業していけばいいと思う。

大学や研究機関も、大量に本を捨てる。
しかも去年でたような本ですら捨てる。
なので、ともかく貴重な本だけでも廃棄されないように担当者などにアポをとって
直接仕入れていけばいい。

病院でも、たとえば待合室には沢山の本があり
どんどん廃棄されている。
営業して損は無い。

警察にも保管期限の切れたものが沢山ある。
廃棄されるぐらいなら、こっちで処分の手伝いをすると話して
少しでも仕入れさせてもらえるはずだ。

法人でも、本があるところなら、いくらでも仕入れが出来る。
どんどん営業したほうがいいと思う。
個人だけに特定してはもったいない。


◆同業者

・廃業
・専門外
・組合市場
せどり

廃業の場合は個人と同じ対応でほぼ良いと思う。

専門外の場合、「本来なら調べれば売れる」のを
わざわざ持ってきてくれているわけだから
やや買取額も上げたほうが良いだろう。
今のようなネット時代、調べて分からない事の方が珍しい。


組合の場合、正直初期費用がかかるという点と
組合員の内容を考えると、私はあまりお奨めできない。
内部には「偽物をつかまされても、勉強になりましたとお礼をいって廃棄せよ」と主張する人がいて
その真偽に保証できない人ばかりだし
組合に参加する人の多数は、最終的に利益が出ているとは言い難い。
廃業者が沢山出ている集まりに参加するのは
「病人が沢山出ている舟に、自ら飛び込むもの」だと私は考えている。
私が参入したら間違いなく売る側になるだろうが
正直、同業者同士で本をぐるぐる回すという行為はマネーゲームと同じで
見入りはあっても、気持ち的に納得できないのである。
※この件、コメントされても無視します。

せどりという仕入れの仕方は
一時、飯が食えるレベルまで利益が出たのは確かだが
現在は全くもってみんな虫の息である。
それをブックオフの仕入れが悪いという表現をする人がいるが
私は違うと思う。
ブックオフの在庫が悪くなったのではなく、アマゾンの価格が下落しただけではないだろうか?
つまり配給過剰になっているのだと思う。
そして、その状況は今度も好転しないだろう。
なぜなら古本屋はいまだネットに移行していない店舗が多数あり
それらが売上を伸ばす為に、ネットにさらに参入するだろう。
しかし、ネット購買層は正直こんごは爆発的な増員はしないと考える。
いや、むしろ電子書籍の出現で下がる可能性の方が高い。
とすると、最低でも1冊105円で仕入れるせどりには、道は少ないと思われる。
可能性としてあるのは
鑑定、目利きが出来る事だろう。
それもアマゾンでも出品が無いような希少な本を扱うレベルが必要になってくると思う。
それ以外、せどりに道はないような気がする。




ざっと仕入れの方法を紹介した。
実はほかにも仕入れのルートはあるのだけど、一部わざと伏せているのは
そこに人が殺到すると、俺の利益が損なう可能性があるからで
※つまり小さな市場のため公開できない
逆にいうと、これぐらいの情報を載せても俺の仕入れや売上には大きな影響は無い。

小さな影響はもちろんある。
これで新しい仕入れルートを開発した古本屋がうちのライバルになって
出品した商品が重なれば、当然ながらダメージはある。

でも、俺はそれでもいいと思ってる。
今の古本屋のスタイルがいつまで続けられるかも分からない現代
明日には俺だって転職してる可能性があるんだから
いまは顔見知り同士、名前知り同士、助け合っていくのが大事だと思う。
騙し、騙されていくような、そんな業界にはしたくないし
そんな人たちとも付き合いたくはない。


なので、情報商材なんてものは今後も発行する気ないし
喋れる事は喋る、喋れない事は一切喋らないつもりです。

まぁ、沈黙も嘘かもしれんけどね。


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古本屋エイジロメン 店長ブログ 高次脳機能障害と仕事と日々の暮らしと… 園田広宣
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