注意障害の新たな見方 (DMNとADHD) 2012高次能機能障害学会サテライト・セミナー レポートⅣ
注意障害の新たな見方
加藤 元一郎 (慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
実は失礼ながら、加藤先生のお話は、あまりにも前置き、前提条件が多くて
講演を聴いていた人の大半は眠っていたか、眠りかけていた(苦笑)
そういう私も、あまりにも眠い講義に、左足をボールペンで突き立てて
必死で眠気をこらえるという悲惨な状態だったわけで
ノートに記載されている情報も極端に少なく意味不明になっている。
選択性注意
1.注意の選択
2.注意の持続
3.注意の転換
4.注意の分配◆注意 3つのコンポネート
・選択
・覚度
・制御注意とWMは重複した概念
私のノートの内容(苦笑)
正直、自分でも何が書いてあるのかよく分からないのですが
その後に記載した内容が結構衝撃的でした。
注意の一時中断はデフォルトモードの活動を
抑制することが出来ないことによって生じる。
つまり、先に出された大東先生の記述
・セイリアンス・ネットワーク
・遂行制御・ネットワーク
・デファルトモード・ネットワーク(Default Mode Network)
の制御がうまく出来ていない事によって、注意障害が起こるというのである。
人間の脳はご存知だと思うが、1つのシングルタスクであり
複数の動作を同時に実行するマルチタスクではない。
ところが、実際には音楽を聴きながら、論文を書いたりできるのは
瞬時(0.16秒程度だったと思いますが)に動作を切り替えているからであり
その機能によって人間は同時に複数の活動を行っているように見えている。
ところが、この制御、抑制がうまく機能しないと
切り替えが当然出来なくなり、
常時デフォルトモードとなったり、遂行制御やセイリアンスが正常に作動しなくなる。
その結果、注意に障害が発生し
注意欠陥・多動性障害ADHDが起こるのではないか?という仮説が成り立つ。
ちなみにこの仮説を聞いて、思ったのが
デフォルトモードからの切り替えが出来なくなれば、今度は内面性の葛藤などが止まらなくなり
鬱病のような症状が現れるのではないだろうか?という発想も出てくるのだが
どうなのだろうか?