注意とメモリートレースについて 言語性STM との関連で 2012高次能機能障害学会サテライト・セミナー レポートⅤ

注意とメモリートレースについて─言語性STM との関連で

小嶋 知幸 (市川高次脳機能障害相談室,仙台医療福祉専門学校)

これはフェルター減衰理論を実証するためにされた短期記憶実験の報告。

詳細を説明すると、非常に長くなるので、実験に関する部分だけ。


フェルター減衰理論とは、人間の記憶において
たとえば特定の音の中から注意する音だけを抽出しているのではなく
全ての音を一度ワーキングメモリに保存してから
非注意の情報だけを減衰(遮断ではなく)させている・・・という理論である。


これを実験では
エコイックメモリー(音声記憶)を対象として

高頻度に同一の刺激A音と、全く異なる低頻度刺激B音を与え聴覚性誘発電位を測定する。
全く異なったBが現れた時、誘発電位が変化する。この差異をミスマッチネガティビティ(mismatch negativity 通称MMN)と呼ぶ。
同一の刺激Aが発生すると誘発電位と同時にメモリートレース(記憶痕跡)が発生し
繰り返しAが行われる中に、非定期でBが挿入される事で、注意が行われる。
Aは同一の刺激である事から、当然に非注意情報となり減衰されていく対象となるだろうという認識の元で
この刺激を与える間隔を変化させる。

すると1秒と3秒では、MMNが明らかに変化し、差異が小さくなった。
この事を証拠として、メモリー・トレースが減衰したと考えられる。
ゆえに短期記憶の前段階、感覚登録器の減衰期間を3秒程度であろうと説明する。


過去において、メモリー・トレースの減衰期間を計ったというレポートは
聞いた事がなく、とても面白い実験だと思った。
また、この実験によってフェルター減衰理論の説明がなされ、真実味を帯びてきたことになり
人の感覚記憶は、全て一度脳が登録している事になるという面白い説明が出来るようになる。
つまり超記憶症候群、完全記憶なども、こういった感覚登録器の問題なのかな?と思う。

また、この実験を踏まえて小嶋知幸先生は、感覚登録器にも注目して欲しいという意味の事を話しておられた。



なお

6. CATS の臨床的意義 種村  純 (川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科)

は学術的には大きな意味があるのでしょうが
患者的には全く意味がなく、とりあえず聴講はしたものの、特別えるものはなかったので
レポートも省かせていただきます。

以上で今回の宇都宮高次脳機能障害学会、サテライトセミナーのレポートは終わります。
詳細な部分はかなり省いたり、勝手に読みやすいよう分かりやすいように
私の言葉に変えてしまったりしている部分がありますが、どうかご了承ください。
また、間違った記述などがあったら、罵倒や中傷、陰口や呪いなどかけたりせず
小さな声で「ファイト」とささやいたあとに私に優しくご教授くだされば幸いです。



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