障害者が健常者を追い抜いたら、それは障害者なのだろうか?
たとえば、走るという技能において
実はすでに障害者の記録は健常者のそれに肉薄している。
2020年のパラリンピックにて、健常者を追い抜くであろうと思われている。
さらにパラリンピックでは「ロボット義足」の利用は現在、許可されていない。
仮にパラリンピックにてロボット義足が可能になったなら
誰でも健常者より早く走れるようになるかもしれない。
もしそうなったとき、障害者は「障害」者であるのだろうか?
健常者は自ら足を切るという事はしないだろうが
障害者はやむを得ない理由で足を失くす事がある。
その時、障害者の足は、健常者よりも早くなる。
たとえば高次脳機能障害者の記憶は、健常者より当然劣るであろうが
健常者は自らコンピューターに脳を接続する事に躊躇がないだろうか?
私なら、自分の脳にコンピューターを接続してでも記憶力を高めたい、記憶するという苦悩から解放されたいと思う。
当然そこには電極をつけるというハードルがあるが
健常者と違って、障害者にはそのハードルが低い・・・というか付けざるを得ない理由が存在する。
そこから生じる能力の向上は、健常者の持っている能力を飛び越えるであろう。
その時、障害者はそれでも障害者なのだろうか?