古本屋にとって今年、最大級の激震 Yahoo! JAPANとブックオフが資本・業務提携
http://pr.yahoo.co.jp/release/2014/04/24a/
ヤフー株式会社(以下、Yahoo! JAPAN)とブックオフコーポレーション株式会社(以下、ブックオフ)は本日、資本・業務提携契約の締結を行いましたので、お知らせいたします。本提携により、日本最大級の中古本販売チェーン「BOOKOFF」のチェーン全店で買い取ったモノを、日本最大級のインターネットオークションサイト「ヤフオク!」で販売する仕組みを構築することで“リユース革命”を起こし、現在40%程度(※)にとどまっているリユース経験者を将来的に100%にすることを目指してまいります。
ヤフーは、リアル店舗でのノウハウを手に入れ、ブックオフはネット販売のノウハウを吸収する。
よく「ブックオフはいつアマゾンに本格参入するのか」が話題になっていたが
そんなレベルではない。
ブックオフは、アマゾンに対抗すべく、ヤフオク!を通じて古本カテゴリを独占するだろう。
ブックオフが出てくる行動として考えられるのは2つ
・一般のオークションにて優先順位でブックオフが圧倒
(注目状態 他の古本出品は下位カタログとされる)
・一般オークションにブックオフカテゴリが出現し、そこだけアマゾンカタログ方式を取る。
(ブックオフのカタログのみ簡易で出品が可能になり、他店舗は出品出来ない。)
仮に私がブックオフの担当ならば
基本的にプロパー(定価の半額程度)は通常通り棚に並べて素早く商品を回転させ
108円本に行く予定の本は一度全てヤフオク!へ流す。
買い手のつかない本のみ、108円へ流動させ、半年〜1年で廃棄
という流れを作るだろう。
そこで高額本の商品知識を貯めこんで、効率化を狙ってくるだろうと予測する。
プレミア本というのは基本的にリアル店舗のプロパー棚で売れるほど足が速くない本が大半だ。
しかし、108円で流すと一瞬で無くなる。
これは当然せどりが狙っているからで、せどりが抜く前に一度、ネットで出品して高額本を洗いだしてみようと思うだろう・・・というのが
商売思考パターンだと思う。
もちろん、私の考えなので、ブックオフの経営者がどう考えているかは分からない。
また・・・ヤフオクがリアル店舗と提携する事がいかに怖い事かは、正直いって想像が出来ない。
これは売るのか?買うのか?という事だが
「BOOKOFF」店舗で総合買取受付窓口を設置
とあるからには、おそらく買取するという事なのだろう。
それがどれほど怖いか?というと
古本以外のあらゆる物を買取するという事であり
その相場ノウハウはすでにヤフオクが握っているという事でもある。
まず出てくる影響として
・特定特殊分野における強化買取の効果が弱くなる
うちだと登山用品を、古本以外にも買取しているが
古本屋によってはゲームだとか、おもちゃやフィギュアだとか、ビデオ、はたまた婦人服、作業機械など
特定の分野に限定して買取の強みを生かしている古物業者も存在する。
その分野に、ブックオフ/ヤフオク!連合が乗り込んでくるわけである。
これは、かなり、まずい。
うちの登山用品買取に関しても、副業的収入とは言え、結構な利益を出しているのは本当で
これがないと正直厳しいと言わざるをえない。
他の特殊な商品を扱っている業者も同じだろう。
次に
・ビッグデータの情報規制がかかる可能性
何を意味しているかというと
オークションの相場検索などに規制がかかる可能性があるという事だ。
現在、アマゾンの相場検索に一部規制があるのだが
これは単純に大量のデータ通信に負担がかかるからだと推測する。
しかし、ブックオフ/ヤフオク!連合が買取に動き出す場合
落札価格の相場情報を外に流すという事は
敵に塩を送る行為に他ならない。
例えば、私が2〜3点、高額で販売された商品の情報を小出しにするのなら
たいした影響もないのだが
彼らからすれば、現在の状態は過去の販売価格リスト、顧客リストを垂れ流しにしているようなものである。
そのまま放置しつづけてくれるとは・・・ちょっと考えにくい。
当然、ヤフオク!スタッフは、オークファン(http://aucfan.com/)など
落札情報サイトの事は意識しているだろう。
今後、どのような動きに出るかはちょっと想像がつかない。
もちろん、不安が的中しない事を祈るばかりであるが・・・