激減する街の本屋、それをさらに叩くアマゾン
現在の本屋の状況は
店舗が2000年より37%減少し
14年に閉店した書店の平均面積は108坪
中規模以上のサイズの書店が潰れていて
出店も減っている。
私も何度か古本屋の店舗化を検討したが
どうにも利益が取れる算段がつかず
諦めた経験がある。
NPO法人、本の学校副理事長の星野渉氏の
話だと
書店は定価に対する粗利益が平均22%
書籍の平均年間回転率が4回転ぐらいで
平均価格1100円のものが売れて22%の粗利益だという。
それに対して、アマゾンの利益は1%である。
こちらは純利益ではあるものの
根本的に利益に対する考え方が違いすぎる。
日本の書店の販売はどうやったって
利益を多く出すことを前提に考えているが
アマゾンは利益を出す事など考えていない。
アマゾンは業界を叩き潰す事が目的なのだ。
アマゾンの戦略はつねに先制攻撃だ。
利益を度外視し、先に相手にパンチをかます。
そこで赤字になったところで、一定の規模と
長期的な運営による効率化で、いずれ黒字になるだろうという
挑戦的な思考なのである。
こんな相手に旧態依然とした団体が勝てるわけがない。
アマゾンは、これほどの大企業であるにも関わらず
ともかく動きが早い。
まるで相撲取りがスピードボクサーの如く迫ってくる。
過去にこれほどフットワークの軽い
大企業を私は見たことがない。
アマゾンのシステム大改修も、非常に短いスパンでこなしてしまう。
そして、その時にトラブルが起こっても
平気で「知らぬ存ぜぬ」を決め込んでいる。
そういったクレームは電話ではできないので
相手が電話を切らず居直る事もない。
このままだと、本当に書店はほぼ全滅するだろう。
それは結果的にアマゾンに多くの利益をもたらすと同時に
アマゾンが文化をコントロールできるようになるという事でもある。
アマゾンは自分たちに都合の悪い出版社を貶める事を
平気でする企業である。
(正直、こういう事をずっと書いてたらいずれ俺もアカウント止まるんじゃないかと思ってる)
これからの文化をアマゾンに委ねてもいいのだろうか?
私は不快な気持ちでいっぱいではある。