新刊書店が売れないわけ?
古本屋の参入が相次いでいるが
倒産も相次いでいるわけで・・・仲間が増えるのは嬉しい事でもあるのだけど
その先の未来が明るいか?と言われると、正直とても暗いと思う。
出版社、書店、取次不況の実態…新刊の7割が返品、コンビニでも雑誌売れない
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130105-00000302-bjournal-bus_all
武田ランダムハウスジャパンという講談社のしたの会社が倒産した。
新刊が全く売れないようだ。
本当に本は売れないのだろうか?
非常に疑問に思っている。
売れる本は売れている。にも関わらず大半の新刊は返品されている。
今の作家、ライターの大半は
瞬間的な売れ行きしか見えていない。
一瞬、本のランキングのトップを取ったら、もはや一流扱いになる。
だが、それが本当に良書なのだろうか?
先日、横溝正史さんの角川文庫版が大量に入荷したので
どんどん出品したところ、ばんばん売れてしまった。
小説というのはネット古本の中では売りにくいジャンルで
作家によってはどんなに有名作家でも「まとめて1000円」みたいな売り方をしないと売れない本も沢山ある。
にも関わらず、一部の作家の本はいまだに売れ続けている。
八墓村なんて原作は50年前なのに今でもバンバン売れている。
常々、今の作家をみるに小説家というより、小説屋という感じが拭えない。
語り継げるような内容でもなく、昔の小説の焼き増しのような
内容がひたすら続き、読むに値しない本ばかりではないだろうか。
もちろんネットや電子書籍の影響もあるだろうが
それ以上に現在の出版編集者の力量が著しく落ちているのではないだろうか?
名作でなければ売れない・・・それぐらいの覚悟で本を書いて欲しい。
1億総アーティスト時代、右も左も表現したくてたまらない人種ばかりだが
どれもこれも救い上げたりせず、本当のダイヤモンドだけを拾って出版してほしい。
古本屋をしていると、売れる本と売れない本が実にはっきりと出ていて
とても悲しくなる。
本当に売れる本というのは、古本屋でも高値が付くし
すぐに在庫が尽きて新品だけになってしまう。
なのに絶版になってしまって勿体無いと思うことがよくある。
古本屋は新刊が売れないと、一緒に潰れてしまう業界だ。
ぜひ頑張って良書を作りつづけてほしい。